d.schoolとT型人材


いま所属しているdesignXプロジェクトの定例ミーティングでは、所属メンバーだけでなくゲストが来られてディスカッションのお題を持ってくることがあります。今週のミーティングではthe American Association for the Advancement of Science (AAAS)のReiko Yajimaさんが来られ、デザインシンキングと科学的な研究の共通点と相違点についてディスカッションが行われました。

工学者に限らず科学者も専門のサイロ化から逃れることで新しい視点を得られますが、それがデザイン思考がヒントになるのか?ということでした。デザインシンキングでは人々を観察することがプロジェクトのスタートになりますが、科学においても自然現象を観察する眼を養うことが必要なことは共通しているように思いました。

「ワークショップ楽しそう」「カッコ良い場所でわーってブレストしてカッコ良い」みたくd.schoolについて誤解されているかもしれません。このミーティングでdesignXプロジェクトを率いるLarry Leiferが言っていことは「デザインシンキングはI型人材がT型人材に学生が進化するミッシングリングを埋めるものなんだ」ということでした(専門知識しかない人材がI型人材で専門知識に加えて広い知識を持つT型人材と良く言います)。

その2日後に人工知能とHCIの研究で著名なTerry Winogradのトークがありました。Winogradはd.schoolの中の人でもあり、Computer Scienceの授業の中で行われたトークのスライドにもまさにT型人材の話が出てきました。
誰も解決したことのない問題に対してデザインシンキングを通じてアイデアを出し、専門家として深堀りされた知識によるロジカルシンキングで検証をする。正解のない問題にチームでアタックすることで自分の知識を横に伸ばす機会なのですね。

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