変形能力と移動能力を備えた家具型ロボット達が多義的で動的な空間を作り出す様子を体験してもらうために、デザインとアートのイベントDESIGNART TOKYO 2023の一環として、研究成果の展示を西武渋谷店7階催事場にて行いました。
https://designart.jp/designarttokyo2023/exhibitions/3798/
いつもはお中元コーナーや北海道物産展などが催される空間に、家具型ロボット達が現れて公園のような場所を作り出しました。
家具でありながらロボットである。ロボットでもありながら家具でもある。それ故、ただ家具であるだけではなく、またただロボットであるだけでもない。そうした矛盾した多義的な存在が環境の要素となると、そこでの行為の可能性を人間側が読み取る必要が出てきます。座っていいのか、座らない方がいいのか。何か置いて良いのか、置かない方がいいのか。そばに寄っていいのか、寄らない方が良いのか。その機能や意味を合理的に理解できる道具というよりは、どういう行為の可能性があるかを自身で判断する無記的な素材や地形のような存在です。
一般的なロボット達が作り出す風景は無機質で機械的なものかもしれませんが、私たちが設計・開発した家具型ロボット達が作り出す風景はどのようなものか。その様子を私たち自身も身体的に体験できたように思いました。
展示の企画はActualの皆さんに協力いただきました。お越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。