私とは何か、新たな人間とは何か

いつもお世話になっている平野啓一郎さんから送っていただいた新著
 私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書) 
を読ませていただきました(遅くてスミマセン…).

メディアアート作品「記憶の告白 – reflexive reading」の共同制作の過程でやりとりした会話やメールが,この本の内容にも少し貢献できているように思えて,少し嬉しいです.

地球上の生物の中で,環境を作り替えまた人工的な環境を作り出す生物は人間だけですが,人間は自分達が作り出した社会的環境+物理的環境との相互作用を繰り返す中で,また新しい人間へと変化していくものです.

そうした中で人間はさまざまな悩みを抱えて生きてきました.そして常に「人間とは何か?」という問いを立て,様々な人々が様々なアプローチで答えを出そうと努力をしてきました.

平野さんの新著にあわせてこの三冊を読むとそうした流れを俯瞰できるに違いありません.

他人の顔 (新潮文庫)

じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書「ジュネス」)

ロボットとは何か――人の心を映す鏡 (講談社現代新書)

都市,マスメディア,インターネット,そしてロボット.
「人間が作り出した新しい環境の中でうまれる『新たな人間とは何か』」という問いに答えようとする,小説家,哲学者,研究者/工学者たちの共通点と相違点.けっこう面白いと思います.

何か対談とかシンポジウムの企画出してといわれたら,平野さん+鷲田さん+石黒さん,と今なら即答することでしょう.そして特別ゲストにはぜひデーモン閣下を(笑

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